塚原昌子・明子

伊豆の実家に帰省するたびに、東海道線から見える大磯の海と山、ただよう気配に訳もなく 惹かれていました。知り合いもおらず、まったく馴染みのない土地でしたが、思いついて 初めて町を歩いた時になんとなく懐かしく、ホッとして、姉妹そろって「この場所が好き！いいところだ！」とピンときました。理想の住まいが見つかったら引っ越そうと気長に考えていましたが、そういう時はトントン拍子に決まるもので、1か月後には高麗山の麓に 物件が見つかり、 3 か月後には 住人に。

最初のうちは都内まで 通勤していましたが、週末、海沿いを散歩するだけでとてもリフレッシュができ ました。東京を離れて自然とともに人間らしい暮らしをしたい！という想いもあっての引っ越しでしたので、数か月後には退職。地域に知り合いを作ろうと参加した『海の家ナイト』で知り合った大磯農園の方に誘われて“ぼくらの酒”の稲刈りに1 日体験したのがきっかけで大磯市のボランティアをしました。それがご縁で、いまパウンドケーキ屋を大磯の町で営んでいます。

未知の土地・大磯に足を踏み入れて人生が変わりました。まさに転機だったと思います。いま、人との距離感が都会に住んでいた時とはまったく違います。「人のやさしさ」「ご縁」に助けられてばかりです。仕事で繋がるだけではない一生モノの人づき合いがあるから、たとえ天災やコロナ禍に直面しても大丈夫という安心感があります。その上、大磯は 魚、 野菜・果物など 美味しい旬のもの であふ れた土地 。心身の健康のために、安心で愉快な人生をおくるために、この地を選んで正解でした！